レアール法律事務所ブログ

秋葉原にあるアットホームな法律事務所です。弁護士や事務員が日々の出来事や法律に関する記事を投稿します。

-法律コラム

東京地裁への自己破産の申立て-即日面接

 

弁護士の櫻田です。

 

今回は、東京地裁への自己破産の申立ての話を。

 

東京地裁では、自己破産の申立てにあたって、「即日面接」という制度が採用されています。

 

即日面接とは、弁護士が代理人となり、同時廃止の処理が相当であるとして申し立てられた個人の自己破産事件について、破産手続開始の申立てがされた当日又はその翌日から3営業日以内に、裁判官が申立代理人と面接をして、同時廃止の処理で特に問題がないと判断された事案について、その日のうちに、破産手続開始とともに同日廃止の決定を行うという制度です。

 

要するに、同時廃止の事案について、申立てと同時に面接をして、その処理に問題がなければ、その日のうちに開始決定(廃止決定)を出すというものです。

 

申立代理人の立場からすると、この即日面接はけっこうプレッシャーのかかるものです。

もちろん同時廃止の処理が相当として申立てをするのですが、裁判官との面接で、さらなる調査が必要であるなどとされ、破産管財人を選任することが相当といった判断をされてしまう可能性もあるのです。

仮に破産管財人が選任されるとすると、東京地裁では、引継予納金として20万円が必要になりますが、これはご本人負担となるので、破産管財人が選任されることは、経済的にも大きな負担となります。

 

なお、即日面接の時間も限定されていて、9:1511:3013:0014:00の間となっています。この時間帯以外では面接をしてくれないので、申立てをしても、別日等に改めて面接を受けにいかなければなりません。

 

さて、先日、東京地裁に同時廃止相当の自己破産の申立てをしました。

午前11時から、別件で訴訟事件があったので、それが終わってから民事20部に直行しました。

そして、いつものように、受付カウンターで申立ての処理を済ませ、書記官から「面接はどうされますか?」と尋ねられたので、「この後すぐで」と答えました。

しかし、書記官は、「この後ですと、午後ですか?午前中はもう締め切りました」とのこと。

ハッとして、時計を見ると、11:322分経過してしまっている!言われるまで、全く気が付きませんでした。

11時からの訴訟の期日は、確かに少々長引きましたが、午前中には余裕で間に合うと踏んでいたので、とんだ失態でした。

ダメ元で、2分だけなので何とか面接を…とお願いしましたが、やはりダメでした。

この件は、翌日、即日面接のみを受けに行って、無事、同時廃止での処理となりました。

 

このような感じで、東京地裁での即日面接は綿密な準備が必要な上、その時間帯にも注意を払う必要があります。

 

バランス感覚

弁護士の櫻田です。

 

まだ5月末ですが、暑い日が続いていますね。

私はもう、半袖で仕事をさせていただいています。

 

突然ですが、私は、バランス感覚が大事だと思っています。

身体的な平衡感覚のことではなく(もちろん平衡感覚も大事なのですが)、原則に囚われずに、環境に応じて、柔軟に変化をして対応をしていくという意味のバランス感覚です。

 

もちろん、ある程度普遍的な大原則や大前提はありますが、物の考え方が変化することは避けられないと思います。

こうした変化についていかないと、幸せで充実した生活を送ることはできないかもしれません。

大切に守っていくものはあるけれども、いろいろな面で変わっていかないと、生きるのがしんどくなってしまうでしょう。

 

弁護士という仕事をする上でも、バランス感覚は必要だと思います。

もちろん依頼者の希望や利益を叶えるのが目的なのですが、本人の利益や希望の一部を譲ってそれを変化させれば、それまで見えなかった新たな価値が見出せることもあります。

当初からのご本人の意思も大切ですが、客観的に第三者の目から見れば、そこにこだわるよりも別の方法を取った方が、かえって問題が解決することもあるのです。

 

抽象的な話になりましたが、こだわり過ぎない、いろいろな角度から物事を見る、柔軟に対応して変化もする、といったことが私のスタンスであると思っています。

もちろん、柔軟に考えても、こだわるときはこだわりますが、それは結論であって、まずは柔軟に考えることが必要だと思います。

 

年齢を重ねても、こうしたバランス感覚は大切にしていきたいです。


外的要因について考える

弁護士の櫻田です。

 

もう2月も終わり。年が明けたと思ったら、もう1年の1/6が経過してしまいます。

この2月は特にいろいろと忙殺されました。これまでの人生の中でも、忙しさではかなり上位にあたると思います。

ゆっくり休養をとりたいところですが、しばらくは無理ですね。

 

さて、突然ですが、「外的要因」について考える機会がありました。

 

外的要因とは、辞書的な定義でいうと、内的要因の対義語で、外部に求められる原因、外側からもたらされた影響という意味です。所属や検討している集合体の外からの影響で、その集合体が受ける影響をいいます。

 

平たくいうと、自分ではどうしようもできないことが原因で受ける影響のことですね。

例えば、政治情勢が影響して経済が悪化することや、異常気象などの天候が原因で農業に損失が出ることなどでしょう。

 

弁護士としての私も、外的要因によりこの先どうなるか分からないことがあります。

弁護士に影響する外的要因としては、法令の改正や、景気・経済等の社会情勢の変化が大きいでしょう。

弁護士の仕事は、基本的に、法的に根拠が求められることがほとんどですので、根拠となる法令が変われば、当然に変化を迫られることになります。

それまで白だったものを黒にするといった真逆の結論を導くような改正は少ないと思いますが、時には小さくない変更もあるでしょう。

 

法令改正であれば、事前に、国会で審議等があり、施行まで期間も取られることから、ある程度は準備が可能かもしれません。

そう考えると、社会情勢の変化の方が気になるところです。政治、経済、国際情勢など、冷静な視点で見つめていく必要があるでしょう。

 

ともあれ、外的要因に対する備えも必要ですが、まずは、自分の力や努力で制御することができることは最大限やり尽くすべきですね。人事を尽くすことが大切です。

 

強制執行手続における債務者の死亡

弁護士の櫻田です。

 

今回は、債権者として強制執行の申立てをした後、実は債務者が死亡していたことが判明したという案件の話を。

 

とある給付請求訴訟で、私は原告代理人でした。

訴訟前から債務者(被告)とは連絡が取れず、期日に欠席したため、請求認容の調書判決を取得しました。

判決送達後も、何の連絡もないので、強制執行の申立てをしました。

しかし、強制執行手続開始後、債務者が既に死亡していたことが判明しました。

債務者が死亡したと書きましたが、実は警察による検視が必要な事案で、死亡したのが債務者本人かどうかすぐには特定できない状況でした(死亡日も不明)。

そこで、執行官と相談し、当該強制執行は一度取り下げることにしました。

 

さて、現在このような状況で、今度どうするか検討中なのですが、今回は、強制執行手続における債務者が死亡した場合の一般論を。

 

債務名義の執行力は、債務名義に表示された当事者だけでなく、債務名義成立後の承継人にも及びます(民執法23条)。

 

債務名義が判決の場合、承継の基準時は、事実審の口頭弁論終結時となります(民訴法11513号、2項)。

 

承継人に対して強制執行をするには、相続に関する証明書類を添付した上で、裁判所に対して、承継執行文付与の申立てをし、承継執行文を取得する必要があります。

 

なお、債務者が強制執行開始後に死亡した場合は、承継執行文の付与を受けることなく、相続人を債務者として、その後の手続を進めることができます(民執法411項)。また、債務者の相続人の存在又は所在が明らかでないときは、特別代理人が選任されることがあります(同条2項)。

 

以上が一般論なのですが、本件の厄介なところは、現時点で債務者の死亡日が不明ということです。

果たして、死亡したのが、強制執行開始後なのか、口頭弁論終結後なのか、それとも、訴訟係属中又はそれ以前に実は死亡していたのか。

この点は、警察等の協力も得ながら、現在調査をしているのですが、判明した死亡日次第で、今後採るべき手続が変わってくるので、非常に気になるところです。

 

相続人の協力が得られればありがたいのですが、本件は債務の相続ですし、実際に相続人との接触も試みたのですが、任意の協力はまったく期待できない状況です。

 

ともあれ、粛々と法的手続を踏んでいくしかありませんね。

 

法的に縁を切れるか?

弁護士の櫻田です。

 

しばらく私の記事の更新が滞ってしまいましたね。

 

さて,今回は,最近あった法律相談のお話を。

 

交際相手の親族から嫌がらせを受けており,その親族との一切の関わりをすぐに断ちたいという相談でした。また,その親族からは,暴行等も受けたことがあるので,慰謝料等の損害賠償はきっちりとしてもらいたいということでした。

 

私の結論としては,損害賠償請求はともかく,法的に縁を切ることは難しいという回答をしました。

 

暴行等を受けたことに対する損害賠償請求については,相手方が否認をしても,証拠を固めれば,結果として,認められる可能性はあると考えました。

しかし,第一の希望が相手方との関係をすぐに断ちたいとのことでしたので,損害賠償請求をすれば,少なくともその解決までは,債権者(原告)と債務者(被告)としての関係は続くことになり,希望とは相容れなくなってしまいます。

 

また,離婚や離縁ということであれば,法的に縁を切ることができるのですが,交際相手の親族では,そもそも法的な身分関係がなく,切る縁というものがありません。

 

さらに,暴行等を受けたことについては,警察に被害届をして,捜査が進行しているとのことでしたので,損害賠償請求をするにしても,捜査の結果を待った方がいいと思いました。

 

相談者の方は,相手方からの報復も怖いので,損害賠償請求は保留にし,しばらくは様子をみるようにするということでした。交際相手とも別れることを検討するそうでした。

 

お力になれたかどうかは自信がありませんが,こういったケースでは,積極的に動かず,かえって何もしない方がいいことがあります。

人間関係も動きがなければ,時間の経過により,自然に消滅していくものですから。

 

では。

 

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