こんにちは、弁護士の長山です。
あっという間に今年も3カ月が過ぎようとしていますね。本当に早いです。

さて、今日は住宅資金特別条項を利用した個人再生手続において、注意しなければならない「諸費用ローン」についてお話したいと思います。


住宅を購入する際には、住宅そのものの購入代金のほかに、登記手続費用や保険料、仲介手数料などの費用が発生することから、これらの支払いに充てるために住宅ローンとは別口でいわゆる諸費用ローンを組み、住宅ローン本体と同様に購入した住宅に抵当権を設定している事例がしばしば見受けられます。

諸費用ローンも住宅ローンの一部という認識があるかもしれませんが、諸費用ローンは住宅ローンよりも金利が高く、住宅ローン減税の対象にもならず、住宅金融支援機構の融資対象にもなっていないことなどから、金融実務上は住宅ローンとは別物として扱われており、このことが個人再生手続においても問題となり得ます。


住宅資金特別条項を利用するためには、住宅に「住宅資金貸付債権」以外の抵当権が設定されていないことが条件となりますが、諸費用ローンが「住宅資金貸付債権」に該当するのかという問題です。

この点、先ほどご説明した事情から、諸費用ローンは原則として住宅ローンとは別個のものですから、直ちに「住宅資金貸付債権」に該当するとはいえません。
しかしながら、諸費用ローンの使途が明確であり、住宅ローン本体に比べてその額がかなり少額にとどまる場合や、多少高額であっても住宅取得に直接必要な経費として明確になっている場合には「住宅資金貸付債権」として、住宅資金特別条項の利用が認められる場合もあります。
一方、諸費用ローンの使途が、自動車ローン等まったく住宅の購入とは関係ない借入の返済であった場合や、住宅を買い替えた際の残債務の清算に充てられた場合などは、利用が認められない可能性が高くなると思われます。

とはいえ、金額等によっても状況は変わってきますので、住宅資金特別条項を利用した個人再生手続を検討中で諸費用ローンを組んでいるという方はぜひ一度ご相談ください。